一日の終わり、誘い、誘われての一杯は格別です。ただ、その日の仕事の都合や交通渋滞などで約束の時間に遅れてしまうこともあります。10分前行動が基本の人からすれば、私が5分遅刻すれば、15分待たせることになるわけでこれは大変申し訳ないことです。ただ秋田には“練習”という慣例があります。正式な乾杯の前に先に飲み始めているという意味ですが、どうしても遅れてしまうときにメンバーに連絡する際、この「練習しててください」「はい、練習してます」といったやりとりによって「待たせる」、「待つ」の互いの状況をグッと緩和できます。もちろん時間に遅れることなく全員揃っての乾杯がベストでありますが、他県にはないこの慣例は夜の一席と人間関係を大切にする秋田ならではの文化のひとつであると思います。定時のずっと前に来店したメンバーがひとりで練習を始めている場合もありますが、これはご愛敬です(笑)。