大事に使いこなして年季が入った革製の鞄や漆器のように。
時を経て、新たな美を纏い愛おしくなっていくものってありますよね。
言うに及ばず、買ったばかりの新しさが人の心を躍らせるのはわかっています。
その一方で使いこむほどに味わいを増し、
暮らしに馴染んでいく経年美化は過ぎ行く時の流れを前向きに捉えた美しい感性でもあります。

私たちのブランドビジョン。
そもそも自分が何歳になっても住み続けられる、家こそがそうでなくちゃ。
時を重ねてもずっと美しい、そんな家をつくろう。
この想いが私たちの家づくりの原点であり、めざすべき理想でもあります。
様々な気持ちを紡いで完成したご自宅に、永く愛着を持って住んでいただきたい―
そんな願いをこめて「完成した瞬間だけが、美しい家を造ってはいけない」を私たちのブランドビジョンとして掲げてきました。

住まう方の「気遣い」と私たちの「木遣い」。
だから木の家がいい。って、私たちは思います。
大事に住まうことで愛着がわく。愛着がわくことでまたきちんとメンテナンスし、さらに大切にしていくという循環…。
思い出を重ねて馴染むことで表れる味わい深さ。住まう方の「気遣い」と私たちの「木遣い」で、ともに家の経年美化を。

家をつくる仕事は、同時に家を遺す仕事でもある。
ヨーロッパの街並みをなぜ美しいと思ってしまうのか。
それは、築50年から100年と永く住み継がれる家が軒を連ね、気づかぬうちに私の憧憬となっているのかも。
そして私も家をつくる立場で、誰かが抱くであろう同じ想いに関わっていけたらいいな。
ちなみにAnswerのモデルハウスは、すべての愛称に「STAGE」を記しています。
家は、続いていく暮らしのステージだと思うから。